覚王山の家は高低差５ｍ強の地形にある。西道路側に表門と車庫を配置した。表門を入るとストレートなアプローチ階段を通して高低の変化を目にする。+3mレベルに応接棟を2010年にリニューアルしたミュージックサロンと玄関、さらに2m上がってリビング棟になる。ふたつの棟は同幅の平面形で上下するが、アルミフレームの領域に45度回転で生成したボイドなスペースをもつクリスタルなミュージックサロンと外部に出た２本の耐力壁の柱を三角形スラブでかためた構造を造形化して強調するリビング棟。対比して表情は大きく異なるが御影石が全体をまとめる。

1・東面
2・リビング棟南面
3・南面　ミュージックサロン　
4・西面　
5・アプローチ
6・玄関ホール
7・玄関ホール
8・LDKの直線状ワンルーム。ダイニングの吹抜けを夫婦寝室へのブリッジ。食卓は洋桜のむく材、床はカリン材、壁天井はペイント刷毛塗り仕上げ
9 ・ダイニングとブリッジ　奥はユーティリティ　建具は壁内に引込むことですっきりした開口になる。ブリッジ・階段はステンレス鋼をラチス構成して薄くする。
10・ブリッジ　　　
11・ミュージックサロン入口（防音扉）
12・ミュージックサロン　浮構造・二重ガラスで防音
13・ミュージックサロン　同上
14・ミュージックサロン　同上
15・ミュージックサロン南東面見下ろし夜景

■名古屋市千種区
■敷地面積：365.48m2
■建築面積：157.55m2
■延面積：267.66m2
■構造：RC造４階建
■完成：1998年
■ミュージックサロン：2010年5月
■photo:滝田良彦