敷地は道路に約60度の角度で接してなおも中央あたりから奥へ弓状に湾曲している。それゆえ平面形はまず診察スぺ一スを扇形にして敷地が湾曲している部分に配し、付室スペースと待合室を半円形で結合させる構成とした。そして3つのスペースが重なり合う位置に円柱が立ち、待合と受付が円柱をかこむようにして向かい合っている診察室・物療室は受付の左右からアプローチされ、円柱より90度の角度で拡がって6つの節点をもつ多角形になっている。待合室とはコア壁に沿ってラウンドすることができる。また各節点と、コア壁をつなぐ梁は勾配にかけられ打放しコンクリートによって一体化されて、傘の骨のように見える。その中央の梁がコア壁を突き抜けて外部へのびてソリッドに空を切り、中心点と勾配屋根を強調している。方形と多角形、円形の組合せからなる幾何学的構成は、見る位置・角度によって変化し効果的である。 |