敷地の南側約1/3を次期計画として住居用にあて、北側の820平方メートルをクリニック用地とした。西側はスタッフのパーキングスベースと診察室からの植込みになっている。東側は外来用の駐車場として大きく開放して、建物は敷地のほぼ中央に位置する。間口4.65m、奥行20.92mの診察室を南北に長く配して主軸とした。主軸は受付から変化して1/4の円を描いて玄関になり、内側に半円で待合室を構成する。直線部で屋根は切妻形をしているが、円周部からフラットルーフになり、上部はボイドなフレ―ムで道路に向かって象徴的な形態をみせて、ここで円周壁と合流する。南端でも同一形をつくるが、ここでは増築可能なエンドレスの状態である。南北に長い主軸から、東へ向かって3本の直方体が突出する。それぞれは機能ごとに分離することにより、長辺の主軸に対してクリニックの動線上パランスよく位置し、通風・採光などの室内環境もよくする。そして直方体の間に発生するふたつの凹み(2.8×4.35)は出入口のみならず小児歯科のプレーヤードとして外部領域を深く内包する。 |